BSMのSpice Boxは、リッチー・ブラックモアのギターに搭載されているMTCフィルター・ボックスの忠実なレプリカです。厳選したパーツを使っており、現時点ではベストなモデルと言えるでしょう。
MTCとは、マスター・トーン・サーキットの略で、リッチー・ブラックモアがレインボー時代に(1978年)、よりパンチのある音を求め、ストラトに搭載していた特製のトーン・フィルターのことです。
この回路を搭載すると、ボリューム・コントロールを絞っても、70年台のストラトの様にトーンがクリーンで低音がタイトになります。
加えて甘いサウンドを実現するために、厳選したトロイダル・コイルによるミッド・フィルターを構成しています。これは、キャパシターを用いた通常のトーンと比べると、透明感があり、濁りのない暖かみがある甘いトーンになります。
リッチーはギター・ソロの時にボリュームをフルにしますが、それ以外ではボリュームを下げていました。更にボリュームを下げている時は、トーンを絞ってサウンドをまろやかにしていました。
ただし、特にリア・ピックアップを使用する際は、この効果が目立ちすぎないように、トーンを絞りきることはありませんでした。そしてボリュームを上げる時はトーンも上げます。
これが、彼が頻繁に演奏中にストラトのトーン・コントロールを操作している主な理由です。