RPA Majorは、リッチー・ブラックモアの74年以降のサウンドをスタンダードなアンプで再現するために特別にデザインしたスペシャルブースターRPAを、更にゲインアップしたアグレッシブなブースターです。8Vものレベルを出力し強力にアンプをドライブさせます。このレベルの為にエレクトロニカルCMOSスイッチを搭載したエフェクトを破壊してしまう恐れがあります。そのため、RPA Majorは真空管アンプの直前に接続しての使用をお勧めします。他のエフェクトペダルをRPA Majorの後に接続する場合には、レベルコントロールを50%以下にセットしてください。
リッチーファンには有名ですが、その当時リッチー・ブラックモアはAIWAのテープレコーダーをプリアンプ/ブースターとしてMarshall Majorアンプのフロントに接続していました。そのMarshall Majorアンプも改造が施されハイパスフィルターを搭載していました。RPAは、そのAIWAテープレコーダーとハイパスフィルターのコンビネーションによるエフェクトを再現します。
1974年のBurnツアーの直前にリッチー・ブラックモアはライブセットアップを変更しました。まず、ライブでのエコー(ディレイ)を求めて、AIWAのTP-1011を加えました。AIWA TP-1011は2/3秒のエコーが可能で、そのディレイオタイムは彼のナチュラルビートにマッチしていました。加えて内蔵マイクプリアンプをブースターとして使用しました。そのため、それまでの間、愛用されていたHornby-Skewesのトレブルブースターが不要となり、セットアップから外されました。
トレブルブースト機能(技術的にはハイパス機能)は彼のヘヴィに改造されたMarshall Majorアンプに組み込まれました。加えて様々な改造がアンプに施され、また後に、様々な実験を重ね、彼のテクニシャンJohn "Dawk" Stillwell が都度、アンプをモディファイしていたのでした。
全ての方がそのような改造をアンプに施すことはできません。更に、正しいハイパスフィルターのカットオフフリーケンシーを得ることも不可能です。RPA(Ritchies Pre Amp)は、AIWAテープレコーダーのプリアンプステージと、カットオフフリーケンシーがオリジナルと等しいハイパスフィルターをひとつにまとめたプリアンプ/ブースターです。
RPAは、ゲインコントロールとEQコントロールを搭載しており、アンプやピックアップに合わせて最適なゲイン設定ができ、使用環境に合わせてトーンコントロールが可能です。ピックアップにも拠りますが、EQコントロールのスイートスポットは11時~1時程度です。また、偶然できたのですが、Gainをフルにし、EQを最小にセットすれば"Machine Head"や"Ritchie Blackmore's Rainbow"の正統的なトーンを得られます。
RPA Majorのソウルメイトと言える相性の良いアンプは、マイルドなサウンドのアンプで、よいマスター・ボリューム・コントロールを搭載したものです。クリーン、もしくはクランチチャンネルをお使いになってください(ディストーション・チャンネル、ハイゲイン・チャンネルは使用しないでください。)また、必ずギターとアンプの間に接続してください。決して、エフェクト・ループには使用しないでください。ギターのピックアップ、RPA Major、アンプの相互関係からそのマジカルトーンは生まれます。